インタビュー

“時間はお金で買わせてもらう”~元・芸人社長の時間活用術~

カテゴリー:インタビュー

第35回『株式会社ER パーティースポット スパイ』代表取締役社長/梶本貴史さん(39歳)

『株式会社ER パーティースポット スパイ』代表取締役社長/梶本貴史

芸人から社長へ転身

―まずはお店とご自身の役職を教えてください。

店は五反田のパーティーキャバクラ「PartySpot SPY」といいます。この店を含めて、川崎、新橋や錦糸町にグループ店が全6店舗。私は、当店を運営している株式会社ERの代表取締役社長をしています。

―「パーティーキャバクラ」とは、どのようなお店なんですか?

「王様ゲーム」が楽しめるキャバクラです。女の子と遊べるゲームを店で用意しています。

―王様ゲームとは…われわれ世代にはどストライクですね。

ですよね!通常、複数名で来店されても最終的にはお客様とキャストの1対1になりがちなこの業界ですが、当店では団体様でいらっしゃって、最後まで皆様で楽しんで帰られる方が多いですね。普段見られない友人や同僚の姿を垣間見れるとあって、かなりご好評いただいています。

―このサービス、やはり社長である梶本さんが考案されたんですか?

私一人で考えたわけではないですよ。実は私、元々芸人をやっていまして…。

―芸人というと、お笑いの?

そう。大手芸能事務所に所属して14年間続けてきたのですが、ご存知の通り、まあ成功するには難しい世界でして。

―やはり…。

私は月に14~15万円もらえる給料制だったので、貧乏とはいえ生活はできるし、芸人仲間との毎日は楽しいしと、終盤はズルズルと続けていたんですよ。でも、このままではまずいと思って、2013年に所属事務所を退社して、芸人を引退したんです。そのタイミングで、今の会社に入社しました。

『株式会社ER パーティースポット スパイ』代表取締役社長/梶本貴史―お笑いからナイト業界とは…それにしても、入社3年で社長というのにも驚きですが。

正式に入社したのは2013年ですが、仕事自体は系列の川崎本店がオープンする11年前から始めているんです。芸人時代にアルバイトで。引退したときには、構成作家やマネー ジャーなどの仕事をやらないかと、いろんな方から声を掛けてもらったのですが、長年にわたってお世話になった今の会社に恩を返したくて、ここに決めたんです。

―そうなんですね。さすがにそんな短期間で?と思いまして…。

そんなことはないですよ。さすがに未経験3年目で社長は難しいかもしれませんが、当社では一点特化型のスタッフを高く評価する気風がありますし。

―特化型というと?

当社の社員の役職は、主任、マネージャー、店長と上がっていくのですが、それぞれ店舗内業務、シフト・キャスト管理、店舗定業管理、経営・運営と分かりやすい評価指標を設けています。基本的には、その役職に設定された全業務ができるようになると、昇格するのですが、他が全てできなくても、1つの業務だけ誰にも負けないレベルであれば、昇格させることもあります。

―本当に1つだけでもですか?

例えば某店舗の代表は、代表にもかかわらず数字の管理が全くダメなんですよ。それでも彼のフロント業務が神がかりで、誰にも負けないからです。できない部分はできる人 に任せて、他を圧倒するその1点だけで店を引っ張っているんです。もちろん、人間性とかも関係しますけどね。

従業員の時間を買い取り!

―先ほど、芸人時代の収入をうかがいましたが、今はどれくらい稼いでいるんですか?

毎月変動するので、はっきりとは言い辛いですが、参考までに今は家賃20万円のマンションに住んでいます。

―20万円!?家賃は収入の1/3~4が妥当と言われますから…月収60~80万円?

まあ、それくらいということで。長らく住んでいた家賃8万円のところから、今年の頭に引っ越したんです。今の仕事を始めて、一番お金を使いましたね。

―どれくらい使ったんですか?

『株式会社ER パーティースポット スパイ』代表取締役社長/梶本貴史引っ越しに合わせて、家具も一式そろえたので、100万円以上は使ったと思います。芸人時代にうまい棒1本を2食に分けて食べていたのが懐かしいですよ(笑)。やはり代表なのでスタッフのみんなに夢を与えられるところに住まないと、と思って。

―10円に悩んでいたのが、100万円をポンと出すようになったんですか。いやー、夢がありますね!

今の家はこの店の近くなんです。お金も大事ですが、一番大切なのは「時間」。引っ越したのは、そのためでもあります。それは、会社の共通認識でもありまして、われわれはスタッフやキャストとして働いていただく方々に対して、「時間を買っている」と考えています。

―時間を買うというと?

彼ら、彼女らが別のことをできる時間を、われわれが買っているイメージです。なので、その時間に対して、金銭的にも業務的にも満足してもらえる内容を提案しているんですよ。

―具体的にはどのようなことを?

店舗の近くに住んでもらえれば3万円~の家賃補助が付きます。これは通勤時間の節約にもなりますよね。また、店長以上になれば、毎日適用している「大入手当て」があります。

―「大入り」というと満席になったときとかのアレですか?

いえ、毎日でも手当てが付くようなルールにしています。稼働率や売り上げで設定した数字に対して、その達成率をレベル1~5のような形で評価するんです。どこまでクリアしたのかで、1000円~1万5000円の幅で手当てを毎日付けています。

―最大1日で1万5000円!ざっくり言うと×30日で45万円も…

そうですね。固定給とは別に、毎月かなりの金額の手当てになると思いますよ。もちろん店長以外の役職でも、それらの達成率次第で、随時昇給しています。毎日、勝負でき るので、業務に対する意欲は生まれやすい環境だと思います。

―確かに。頑張りが収入に直結するのはうれしいですね。

われわれは、まずは五反田エリアのトップの店になりたいと思っています。それと合わせて、店舗の拡大も目指して動いています。頂点を目指すためには、私だけでなく、スタッフ、キャスト全員の力を合わせる必要があります。なので、それができるような仕組みを考えて、実行しているだけなんですよ。

―ありがとうございました!最後に「PartySpot SPY」の仕事に興味を持った方々へメッセージをお願いします。

私は「楽をしてお金を稼ぎたい人」と一緒に働きたいと思っています。ただ、1点注意してほしいのは、「楽をして」の方法を考えられる人です。何もせずに楽はできません。どうすれば楽に稼げるのか、何をすれば楽になるのか、それを考え、動くことを楽しめる方を求めています。当店の男性スタッフは、とても仲がよく、毎日ふざけあいながら楽しく仕事をしています。一緒に思いっきりふざけて稼ぎたい方、ぜひご連絡ください!

Interviewer 中村 某

編集者・コピーライター。千葉県出身。出版社勤務を経て独立。雑誌やWebで編集記事、広告等を手掛けながら、地域活性化イベント等の企画・運営も行う。
Twitter:@bounakamu
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